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2015年3月

2015年3月31日 (火)

拒絶理由通知書等の記載様式の見直し(要望あり)

4月1日以降に審査される特許出願の案件について、拒絶理由通知や、拒絶査定の記載様式の見直しが行われるとのことです。これより、より分かり易く、明確になることが期待されます。

● 特許庁HP,ニュースリリース、平成27年3月25日
  「拒絶理由通知書等の記載様式に関する取組について」
  http://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/kyozetsu_kisaiyoushiki.htm

ニュースリリースでは、4月1日以降の審査案件から、となっていましたが、今週(3月末日よりも前)に受け取った拒絶理由通知の中には、既に、この様式の見直しに従って記載したと思われるものがありました。

見直しの内容自体は、劇的なものではなく、順当な内容です。でも実際に見直しが図られた拒絶理由通知を見た印象は、以前にくらべると、結構見やすくなるな、という感じです。

例えば、見直しの要点の(4)に、条文の冒頭に拒絶理由の簡略表記をつける、というのものがあります。拒絶理由の理由の欄の段落の最初に、例えば、特許法29条1項3号違反であれば、「新規性」との表示がつくようになります。地味な見直しですが、実際は、結構見やすくなって、良かったです。

今回の記載様式の見直しは、結構、ありがたいものになりそうです。

ただし、今回の見直しで、依然として、不十分と思われる点(見直して欲しかった点)があります(もしかしたら、管理人自身しか感じていない点かもしれませんが)。

それは、拒絶査定や、2回目以降の拒絶理由通知などで、前回まで理由で、意見書や補正書によって解消されたものがあった場合は、その点を明記して欲しいという点です。

例えば、第1回の拒絶理由通知で、理由1~3が指摘され、それが、理由1(新規性)、理由2(進歩性)、理由3(実施可能要件)であったとします。これらに対して、意見書と手続補正書を提出して応答したところ、理由2(進歩性)によって拒絶すべきものである、として拒絶査定を受け取った場合、理由1や理由3については、理由が解消されたかどうかについて、明示的記載は、通常、行われません。

理由2については、・・・日付けの意見書を検討したが、・・・であるから、出願人の意見は採用できない、などと、記載されて、理由が維持される理由なども明示されます。

理由1や3については、理由2については依然として拒絶理由を維持すると明示したのであるから、その反対解釈として、理由1や3については、解消されたと理解すべき、というのかもしれません。

しかし、このような場合の理由1や理由3についても、理由が解消されたと認定しているのであれば、先の拒絶理由通知の理由1と理由3は、意見書と補正書によって「解消された」(理由は取り下げる)と、明記して欲しいと思っています。

現状の扱いですと、理由1や3については、本当に、理由が解消されたのかについて、不安が残ると考えています。

この点について、米国の拒絶理由通知などでは、非常に明確に、記載されます。
上記例でいえば、2回目の拒絶理由通知の際に、理由1と理由3はwithdrawnされたとして明示されます。

こういった記載を、拒絶査定や、第2回目以降の拒絶理由通知に、入れて欲しかったので、様式の見直しが公表されたときに期待したのですが、全く、触れられていませんでした。

今後、さらに様式の見直しが検討される際には、是非とも採用を考えて欲しいです。

因みに、ニュースリリースの記事では、「拒絶理由通知書等の記載様式のあり方については、より良い記載様式となるよう、欧米等主要特許庁の記載様式やシステム対応も勘案し、引き続き検討して参ります」とありますので、今後に期待したいと思います。

以上

2015年3月17日 (火)

弁理士の業務標準


弁理士会が発行している冊子で、「弁理士業務標準」というものがあります。最新版の第8版が近く、会員(弁理士)に届く予定のようですが、今回、その版の改訂に係わる機会がありました。

Gyoumuhyoujunn8_3

正直なところ、冊子の存在は知っていましたが、改訂作業に係わる前は、積極的に開いて読むことはしていませんでした。

でも、(改定に関与することもあり)、あらためて読んでみると、結構役立ちそう、と再認識しました。
例えば次のようなことが項目をわけて書いてあります。他にもいろいろあります。独立したての人も読者に想定しているため、そういった場面でも参考になるでしょうし、ある程度業務になれている人にとっても、部分的にはわかっていても、あらためて体系的に整理しながら読むことができるので、業務上いろいろ判断迷うときなどに、とても参考になりそうです。

  「事務所を運営する際の顧客関連リスクマネジメントについての指針」
  「新規受任および中間処理における顧客対応」
  「弁理士1人事務所運営における指針」
  「営業の際の注意事項」
  「コンプライアンスについての指針」
  「書類チェックの方法」
  「労務管理についての指針」
など。

因みに、冊子には第2部に「関連業務」編というのがあり、「技術標準とパテントプール」、「弁理士が関与する訴訟業務」、「著作権関連業務」、「コンサルティング業務」などについて、(周辺業務などの)関連業務の内容と関わり方なども書いてあります。

この中で、今回の改定版では、「弁理士の種苗法に基づく品種登録関連業務」という章が新たに設けられ、その執筆を担当しました。(ここは少し手前味噌の話ですが)機会があればこちらもご参考ください。

以上

2015年3月16日 (月)

新聞記事) 特許訴訟実質勝訴率/知財国際収支/地理的表示導入など

今日の日経新聞には知財関連の記事が多くありましたので、備忘のため、記録を残します。

●日経新聞朝刊、2015/3/16
 『知財高裁所長「特許訴訟、実質勝訴率は4割」』
 http://www.nikkei.com/paper/article/?ng=DGKKZO84405270U5A310C1TCJ000
 (記事抜粋)
 知財高裁の設楽隆一所長はこのほど、日本の特許訴訟において、和解を含んだ特許権者(原告)の実質的勝訴率が約4割にのぼることを明らかにした。・・・・。
 ・・・・、2011~13年の3年間で、東京地裁と大阪地裁で決着がついた特許訴訟は238件。このうち判決に至ったケースは144件(約60%)で、原告勝訴判決は37件だった。
 一方、和解で終わったケースは94件(約39%)。このうち原告勝訴に等しい合意内容の和解は販売・製造差し止めが41件、十分な金銭の支払いもしくはライセンス契約の締結が23件だったことを初めて公表した。実質的に原告勝訴の和解と原告勝訴判決を合計すると101件、訴訟全体に占める比率は約42%になる。

 ・・・・・。

   (*下線は管理人による(以下この記事において同じ))

●日経新聞朝刊、2015/3/16
 『発明の稼ぎ、実は上げ底 知財の「黒字」最大でも』
 http://www.nikkei.com/article/DGXLZO84419660W5A310C1NN1000/
 (記事抜粋)
 ・・・・。2014年の国際収支統計では知的財産の黒字は最大の1兆6950億円に上った。ただ黒字の8割程度は海外子会社との企業内取引によるものとみられ、日本の発明での稼ぎは統計上「上げ底」されているのが実態だ。・・・・・。
 ・・・・・・・・。
 黒字は世界金融危機後の09年に落ち込んだ以外は右肩上がりで伸び、13年には1兆円の大台を突破した。・・・。
 ただ収入を分析すると、かなり違う実態が見えてくる。特許使用料やロイヤルティー(ライセンス料)など技術アイデアで海外とやりとりしたお金を集計した総務省の技術貿易調査によると、13年度の収入の7割が海外子会社からだった。
 ・・・・。
 ・・・・・。・・・・・・。
 産業界全体では黒字の78%が親子間の取引だった。・・・・。
 ・・・・。・・・・。・・・・・・・。・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



●日経新聞、2015/3/16
 『農産品をブランドで守る 地理的表示導入、市田柿など』
 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFE12H2W_W5A310C1MM0000/
 農林水産省は6月から、特定の産地と製法や品質、食文化が結びついた農水産品の名称を保護する「地理的表示(GI)」制度を導入する。・・・・。
・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・。
 国内では「市田柿」(長野県)、「鹿児島黒酢」(鹿児島県)、「鳥取砂丘らっきょう」(鳥取県)、「伊勢本かぶせ茶」(三重県)、「三輪素麺(そうめん)」(奈良県)などの生産・加工業者が申請を検討しており、農水省は年内に10以上を認定したい意向とみられる
 ・・・・・。・・・・・・。・・・・・・。 ・・・・。
 アジアでは韓国、中国、シンガポール、タイなどでも導入している。日本では・・・、今年6月から施行される予定だ



●日経新聞、2015/3/13(参考)
 『農業「6次産業化」裾野広がる コンサル企業が続々』
 http://www.nikkei.com/article/DGXMZO84131750Z00C15A3I00000/
 (記事抜粋)
 農業の大規模化や生産者が加工・流通も手掛ける「6次産業化」の裾野が広がってきた。産地直売や、野菜・果物を加工し付加価値を高めて販売する事業が主流だったが、違った形の6次化を提案するコンサル企業が増えてきた。農協改革や環太平洋経済連携協定(TPP)の妥結が迫るなか、強い農業を目指す生産者のニーズが増えている。
・・・。・・・・。・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・。
 6次産業化は難しい面もある。農林水産省は6次産業化を進める生産者の投資ファンド700億円を創設したが、いまだにそのうち100億円しか投資できていない。・・・・・・・・・・・・・・・。

以上

2015年3月13日 (金)

特許法等と、不競法の改正法案が、閣議決定

「特許法等の一部を改正する法律案」と、「不正競争防止法の一部を改正する法律案」が、今日(3月13日)閣議決定されたとのことです。
それぞれの法律案は、第189回通常国会に提出されることになりました。


[A] 「特許法等の一部を改正する法律案」

(1) 職務発明制度の見直し 【特許法】
 ①契約、勤務規則その他の定めにおいてあらかじめ使用者等に特許を受ける権利を取得させることを定めたときは、その特許を受ける権利は、その発生した時から使用者等に帰属するものとする。
 ②従業者等は、特許を受ける権利等を取得等させた場合には、相当の金銭その他の経済上の利益を受ける権利を有するものとする。
 ③経済産業大臣が、相当の金銭その他の経済上の利益の内容を決定するための手続に関する指針を定める。

(2) 特許料等の改定 【特許法、商標法、国際出願法】
 ① 特許料について特許権の設定登録以降の各年において、10%程度引き下げる。
 ② 商標の登録料を25%程度、更新登録料について20%程度引き下げる。
 ③ 特許協力条約に基づく国際出願に係る調査等について、明細書及び請求の 範囲が日本語又は外国語で作成されている場合に応じ、それぞれ手数料の上限額を定める。

(3) 特許法条約及び商標法に関するシンガポール条約の実施のための規定の整備【特許法、商標法】
 両条約に加入すべく、 国内法における所要の規定の整備を行う。
 ・特許法
 外国語書面等の翻訳文を所定の期間内に提出することができなかったときは、特許庁長官が通知をするとともに、その期間が経過した後であっても、一定の期間内に限りその翻訳文を提出することを可能にする等。
 ・商標法
 出願時の特例の適用を受けるための証明書を所定の期間内に提出することができなかったときは、その期間が経過した後であっても、一定の期間内に限りその証明書を提出することを可能にする等。


[B] 「不正競争防止法の一部を改正する法律案」

(1) 営業秘密侵害行為に対する抑止力の向上
 ① 罰金額の引上げ及び犯罪収益の没収等の措置を講じる。
   我が国企業の営業秘密を海外で使用し、又はそれを目的として営業秘密を取得・漏えいする行為については、海外重課を行う。(刑事)
 ② 営業秘密侵害罪を非親告罪とする。(刑事)
 ③ 民事訴訟(賠償請求等)における原告の立証負担を軽減するため、被告による営業秘密の使用を推定する規定等を創設する。(民事)
 ④ 営業秘密侵害品の譲渡・輸出入等を禁止し、差止め等の対象とする(民事)とともに、刑事罰の対象とする。(刑事)

(2) 営業秘密侵害罪の処罰範囲の整備
 ① 不正開示が介在したことを知って営業秘密を取得し、転売等を行う者を処罰対象に追加する。
 ② 営業秘密の海外における取得行為(※)を処罰対象に追加する。
 ※例:海外サーバーに保管されている我が国企業の管理する営業秘密の取得行為等。
 ③ 営業秘密侵害の未遂行為を処罰対象に追加する。


------

●経済産業省ニュースリリース、2015年3月13日
 「特許法等の一部を改正する法律案」が閣議決定されました
 http://www.meti.go.jp/press/2014/03/20150313001/20150313001.html

●経済産業省ニュースリリース、2015年3月13日
 「不正競争防止法の一部を改正する法律案」が閣議決定されました
 http://www.meti.go.jp/press/2014/03/20150313002/20150313002.html

●日経新聞朝刊、2015/3/16 (加筆3/16)
 「改正案のポイントは」
(記事抜粋)
 経済産業省が国会に提出した不正競争防止法改正案は罰則を大幅に強化した。現行法は秘密を盗んだり流したりした個人への罰金は最高1千万円。これに対し、改正案は・・・・など海外への流出防止に主眼を置いた。
 現行法は秘密が盗まれる場所を国内に限定しており、海外は想定していない。改正案では、海外での秘密の不正取得も刑事罰の対象とした。・・・・・。盗んだ秘密を利用して得た利益を没収する制度も新設する。
 未遂に対して、新たに刑事罰を科すことも大きなポイントだ。・・・・。法改正後は秘密を不正に取得しようとコンピューターウイルスを送ったり、不正アクセスしたりしただけでも罰則が科される可能性がある。 このほか、・・・・「非親告罪化」や、民事訴訟で原告側の立証責任を軽くするなど法改正の内容は多岐にわたる。・・・・。


以上

2015年3月11日 (水)

ブログ開設から1年

このブログの開設からちょうど1年経ちました。

この1年で記事数は53本で、平均すると(計算上は)、1週間に1つのペースでした。(当初は1年で記事数100本を目指していましたので、ブログ運営の大変さがよくわかりました)。

当初、もっと記事としてあげていこうと思っていた、品種登録の制度紹介、事例紹介、(経験を踏まえた)実務情報、植物特許の話題など、思ったほど記事として上げることができておらず、反省しているところです。また、記事の更新間隔も一定せず、ときには2ヵ月ほど更新していないこともありました。この点も大きな反省点です。

20150311tokyopalace_photo

(写真を差し替えました_今日3/11の写真)

今後も、当初の考えていたような品種登録や植物特許関係の記事を引き続き、書いていこうとおもいます(できればペースアップして)。

また今年は、機能性表示食品制度や、地理的表示制度の運用開始が予定されています。これらの制度の動向のウオッチングはもちろん、関連して「機能性食品」に関する特許や品種登録との関連での話題も、もう少し積極的に扱っていこうと思っています。

最近の農業関連の話題の多さや、国の成長戦略の一つに農業が位置づけられていることなどから、引き続き、農産物・食品などと知財との関係に、着目していきたいと思います。

このブログを見てくださっている皆様方に感謝申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

以上

2015年3月10日 (火)

ノンアルコールビール風味飲料で特許侵害訴訟提訴(サントリーとアサヒ)

日経新聞web版によれば、下記の通りとのことです。

・日経新聞web、2015/3/10
 
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG10H36_Q5A310C1MM0000/?dg=1
(記事抜粋)
サントリー、アサヒを提訴 「ドライゼロが特許侵害」
 アルコール度数ゼロのビール風味飲料を巡り、自社の特許を侵害されたとして、サントリーホールディングス(HD)がアサヒビールに対し、アサヒの主力商品「ドライゼロ」の製造や販売の差し止めを求める訴訟を起こしたことが10日、分かった。
 同日午後に東京地裁で第1回弁論が開かれる予定で、アサヒ側は「特許権は無効だ」として全面的に争う方針だ。
 サントリーは、糖質やエキス分を一定の範囲内にしたビール風味飲料として2013年10月に取得した特許権を、アサヒのドライゼロが侵害していると主張し、今年1月に提訴した。
 ・・・・・・・・。』

 A社の「ドライゼロ」は、「アルコールゼロ」に加え「カロリーゼロ」「糖質ゼロ」をうたっている、いわゆる健康志向のノンアルコールタイプのビール風味飲料です。

 本ブログ的にも興味深いのでの、簡単に特許など調べてみました。

 報道の情報から推測すると、おそらく下記の特許(1)に基づき、特許権侵害の提訴に踏み切ったと思われます。(親出願の特許(2)は関係しているかは分かりません)。(他にも、提訴に関連する特許が存在するか不明です。下記は、あくまでも上記記事の記載の範囲で調べたものにすぎませんので、下記の特許であることの裏付けも現在のところとれていない、確証の無い情報になります。この点ご留意ください3月10日付けのA社のニュースリリース(下記)に、問題となっている特許が下記(1)の特許第5382754号「pHを調整した低エキス分のビールテイスト飲料」であることが明記されています(3/12追記)。


(1) 特許第5382754号 「pHを調整した低エキス分のビールテイスト飲料」
    登録日: 2013年10月11日  (公報発行日: 2014年1月8日)
   原出願日: 2012年11月19日
    出願日: 2013年5月27日
    (この特許は、下記(2)の分割出願に基づくものです)

  権利化後の訂正審判: 訂正2014-390090
   訂正審決確定: 2014年8月7日 (審決公報発行: 2014年10月31日)
   訂正内容: 「ビールテイスト飲料」を「ノンアルコールのビールテイスト飲料」に』訂正、他。

  その他:
  請求の範囲について: 請求項は1~63(削除クレームあり)、
     請求項の主題:ビールテイスト飲料、
               ビールテイスト飲料の製造方法、
               ビールテイスト飲料への飲み応え及び適度な酸味の付与方法
       審査経過: 早期審査を行い、出願から特許査定まで4ヵ月程度

 <訂正後の請求項1>
  『【請求項1】
 エキス分の総量が0.5重量%以上2.0重量%以下であるノンアルコールのビールテイスト飲料であって、pHが3.0以上4.5以下であり、糖質の含量が0.5g/100ml以下である、前記飲料。』


    →(コメント) エキス分と糖質含量(糖質が実質的にゼロ)が規定されたノンアルコール型のビールテイスト飲料の発明となっています。


(2) 特許第5314220号 「pHを調整した低エキス分のビールテイスト飲料」
    登録日: 2013年7月12日 (公報発行日:2013年10月16日)
    出願日: 2012年11月19日 (*(1)の分割の親出願に相当) 

  権利化後の訂正審判: 訂正2014-390088
   訂正審決確定: 2014年8月7日 (審決公報発行: 2014年10月31日)
   訂正内容: 「ビールテイスト飲料」を「ノンアルコールのビールテイスト飲料」に』訂正、請求項1の数値を「2.0重量%」から「0.3重量%」に訂正、他。

  その他:
  請求の範囲について: 請求項は1~57(削除クレームあり)、
     請求項の主題: ビールテイスト飲料、
               ビールテイスト飲料の製造方法、
              ビールテイスト飲料への飲み応え及び適度な酸味の付与方法

 <訂正後の請求項1>
  『【請求項1】
 エキス分の総量が0.3重量%以下であるノンアルコールのビールテイスト飲料であって、pHが3.0以上4.5以下である、前記飲料。』


    →(コメント) こちらの特許は、上記特許(1)に比べると、エキス分の量が上記(1)より少なく、糖質含量が規定されていません。


(3) 第2の分割出願の存在
 上記(2)の特許には、さらに(2つめ)分割出願(特願2013-162069(特開2013-255504号)、継続中)が存在するようです。 (現在のところ、審査請求未請求、審査請求期限は2015年11月)。


(コメント)

・A社(訴えられた側)の製品サイトを見ると、
「栄養表示基準に基づき、エネルギー5kcal(100ml当たり)未満をカロリーゼロ、糖質0.5g(100ml当たり)未満を糖質0(ゼロ)としています」
とある。ただし、サイトを簡単に見た限りでは、製品中の「エキス分」の量は、製品紹介等からは、特定できない。 (糖質ゼロであることは、製品広告で自認)。 

・特許のクレームは、エキス分などを数値範囲で特定しているので、侵害の立証の際(充足論)は、実験などが必要となると思われ、論点のひとつになりそう。

・特許(1)は、「飲み応えのある低エキス分のビールテイスト飲料」であり、「適度な酸味」を持つことを特徴とするもののようである。明細書の実施例において、発明の効果の立証データとして、「飲み応え感」、「酸味」をヒト(パネリスト)による官能評価によっている。

・特許発明の効果については、官能試験による結果に基づくものであるため、このあたりのところは、特許の有効性の議論(無効論)で、進歩性における発明の効果、記載要件などにおいて、論点になりそう。
  (*官能評価試験は、あいまいな面が多く、パネリストの選定、評価基準・手法、絶対評価/相対評価など、突っ込みどころ満載なことが多いが、攻める側も同様のタイプの出願をたくさんしている可能性が高く、攻めすぎれば、「天につばする」行為になりかねない)。

・今のところ、特許無効審判の提起は確認できない。

・A社の製品の発売は2012年1月(http://www.asahibeer.co.jp/news/2012/0110.html)。原出願日の方が後のように、一見すると見える。 (但し具体的な製品タイプが違うかもしれない
)。→ 一部報道によれば、昨年2014年9月に製品のリニューアルをしており、それが特許権に抵触しているとの主張のようです(2015/3/11追記)。

・S社の方は、提訴前に訂正審判をして十分準備をしてから提訴しているように見える。

・まだ別の分割出願が生きているので、裁判の進行次第では、それを利用して(クレームも工夫して)、さらに、二の手、三の手を用意できる余地がある。

-----------------------
(以下、3/12追記)

●サントリーホールディングス株式会社 ニュースリリース、2015年03月10日
 「アサヒビール株式会社に対する訴訟の提起について」
 
http://www.suntory.co.jp/note/d/20150310_01.html

●アサヒグループホールディングス株式会社 ニュースリリース、2015年3月10日
 「サントリーホールディングス(株)の当社に対する訴訟の提起に関するお知らせ」
 
http://www.asahigroup-holdings.com/news/2015/0310.html


以上

2015年3月 3日 (火)

機能性表示食品のガイドライン(案)公表

機能性表示食品に関するガイドライン(案)が公表されました。
報道記事(思ったよりも大きく取り上げられています)や、消費者庁のガイドライン(案)の抜粋を、備忘として残しておきます。


●報道など:
・読売新聞HP、2015年03月02日
『トクホでなくても「機能性表示」可能に…指針案』

 http://www.yomiuri.co.jp/national/20150302-OYT1T50059.html
(記事抜粋)
『消費者庁は2日、新年度新設される食品表示のしくみ、「機能性表示食品制度」のガイドライン(指針)案を公表した。
食品が健康へ及ぼす作用(機能)について、企業が科学的な根拠を届け出れば、国の審査なしに表示できる。
・・・・・。・・・。
現行では、特定保健用食品(トクホ)など一部を除き、「機能」を表示できない。機能性表示は、サプリメントや生鮮など幅広い食品が対象。
・・・・・。
・・・。夏ごろには商品の販売が開始される見込み。』

<*下線は、管理人による。以下同じ。>


・毎日新聞HP、2015年03月02日
『機能性表示食品:「体にいい」夏にも店頭に 消費者庁指針』

http://mainichi.jp/select/news/20150303k0000m040080000c.html
(記事抜粋)
『体にどのように良い食品なのかを、企業の責任で表示できる新しい「機能性表示食品」制度について、消費者庁は2日、ガイドライン(指針)を公表したが、国の審査がない届け出制のために、食品業界にとっては迅速な商品開発や市場投入につながる面もありそうだ
・・・・・。・・・。・・・・・。・・・・・・・。・・・。
消費者庁は2日、新制度について東京都内で一般向けの説明会を開いた。参加者は約1800人と関心が高く、・・・などと質問が相次いだ。
終了後、食品メーカーの関係者からは「表示するための要件が厳しく、すぐに商品を出すのは難しい」「新制度は、表示できる範囲が先行する米国よりも狭く、期待したほどではなかった」などと困惑の声も聞こえた。』


●消費者庁 食品表示基準及び新たな機能性表示制度に係る説明会について
 http://www.caa.go.jp/foods/index18.html#m01-15


機能性表示食品の届出等に関するガイドライン(案) [PDF:836KB]
 
 http://www.caa.go.jp/foods/pdf/150219_shiryou4.pdf

  (ガイドライン中に記載の表示例の抜粋)

「本品にはA(機能性関与成分)が含まれるので、Bの機能があります(機能性)。」
  (最終製品を用いた臨床試験で科学的根拠を説明した場合)

「本品にはA(機能性関与成分)が含まれ、Bの機能がある(機能性)ことが報告されています。」
  (最終製品に関する科学的レビューで科学的根拠を説明した場合)

「本品にはA(機能性関与成分)が含まれます。AにはBの機能がある(機能性)ことが報告されています。」
  (機能性関与成分に関する科学的レビューで科学的根拠を説明した場合)

「○○(機能性関与成分)の含有量が一定の範囲内に収まるよう、栽培・出荷等の管理を実施しています。しかし、△△は生鮮食品ですので、◇◇(ばらつきの要因)などによって、○○(機能性関与成分)の含有量が表示されている量を下回る場合があります。」
 生鮮食品などでは含有量がバラツキを生じることがあるため、それを想定した含有量に関する表示)
など


●本ブログ内の過去記事リンク:
「機能性表示食品」のガイドライン案の公表と説明会開催 2015年2月23日
http://blog.patent-pvp.com/pvp/2015/02/index.html#entry-81878227

以上

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