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2015年4月24日 (金)

新しい「農林水産省知的財産戦略」案の公表(&コメント)

第4回農林水産省知的財産戦略検討会が4月23日に開催され、農水省のwebページに、「農林水産省知的財産戦略」の案が公表されています。

この「農林水産省知的財産戦略」は、今年(平成27年)から今後5年間の農林水産省の知的財産戦略を定めるものであり、1月から農林水産省内の「検討会」にて策定作業が進められています。

今回の公表された案をもとに、来月5月には、最終的な(新しい)「農林水産省知的財産戦略」が発表される予定です。

確定前の「案」ですが、ほぼ最終版に近いと思われます。

「農林水産省知的財産戦略」案を、ざっと読んでみましたので、コメント・感想を残しておきたいと思います。
(うしろに、「抜粋」も残します)。


●農林水産省食料産業局(H27年4月24日更新)、「第4回 農林水産省知的財産戦略検討会」配付資料
  (今回の「農林水産省知的財産戦略」はここの資料中にあります)

 
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/tizai/other/senryaku_4.html

●(参考)前回(これまでの)「農林水産省知的財産戦略」(平成22年3月策定)
 (概要版)
 
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/tizai/other/pdf/0121_sankou1.pdf
 (全体)
 
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/tizai/other/pdf/0121_sankou2.pdf

●(参考)「戦略的知的財産活用マニュアル」(農林水産省)
 
http://www.maff.go.jp/j/press/shokusan/sosyutu/pdf/140407-01.pdf



【コメント・感想】

(立案・策定・検討等で汗をかかれた方々には申し訳ないですが)
 個人的には大いに期待している分野なので、若干(かなり?)辛口になるのはご容赦を。

(1) まず全般的な印象ですが、今後の5年間の念頭においた戦略という割には、正直、従前の知財戦略の継続または延長線に、最近の知財トレンド的なものを少し盛り込んだだけな感が強く、ちょっと新味欠ける感じがします。

(2) 東京オリンピックの開催や最近の技術状況などからみて、今後の5年間は、これまでの直近の5年間よりも、はるかに急激な様々な変化が起こる可能性が高いようにと思います。
 この戦略(案)でも今後の5年に言及していますが、内容面をみると、これまでの延長線にしか見えないよう思います。
 農業や農産物の輸出等が、成長戦略の一つとして重要視されている割には、(緊張感というよりは)のんびりしている感じがしました。

(3) 内容面で気になったのは、種苗産業の競争力強化/植物新品種保護の強化についての議論が、ほかの記述との関係でみても、少し「おざなり」な感じが強いと思います。

 農林水産分野の知財戦略においては、農産物ブランド保護などと並んで、種苗産業の競争力強化(とそれに関連する植物新品種保護の強化)といのは、(古言い回しですが)「一丁目一番地的」なところなはずだと思います。
 今回の戦略(案)をみると、この辺りの内容は、記載はたくさんありますが、従前(前回)の戦略の焼き直しや、継続、延長的な内容で、力が入っている感じもあまりなく、少々新味にも欠ける感じがしました。

 中国など海外の追い上げは急速に進んでいると言われていますし、技術的な面でも、「ゲノム修飾」、「NBT」(new plant breeding techniques)など、新たな品種改良技術の発展が急激に進みつつありますが、技術開発面でどのように対応し、その技術や成果をどう保護・活用するか、また新しい技術分野のものに対して制度面での対応をどうすべきか、など、最新の状況をふまえて、この分野で、もっと先を見越した戦略を示して欲しかったです。
 制度などについて言えば、特許、商標と、品種登録、地理的表示などにおいて、縦割り省庁の枠を超えて、特許庁などともっと連携して(日本の行政庁として総力で)、ユーザーの視点から、保護のあり方、使い安さ、分かり安さなどを考えて、制度や運用を見直すなどといったことも検討して欲しかったです。国際的な保護制度運用についても、例えば、従来の省庁の枠を乗り越えて日本でスタンダード構築して、それを国際標準化させるなどといったことくらい示してもらえたら、おもしろかったのですが。。。

(4) いずれにしても、この知財戦略が正式策定され、良い方向で実現されていくよう期待しています。



【「農林水産省知的財産戦略」案】
 (抜粋)


第Ⅰ 現状認識
1 知的財産戦略を改定する必要性
 (略)

2 戦略改定の経緯
 (略)

3 戦略の実施期間
 (略)

第Ⅱ 知的財産の活用による新たな価値の創出
1 新たな消費者価値の創出
 (略)

2 ビジネスモデルと知的財産マネジメントを活用した新たな価値の創出
 (略)


第Ⅲ 戦略的な知的財産マネジメントの推進
 (略)


第Ⅳ 具体的な対応方向

1 技術流出対策とブランドマネジメントの推進
 ・・・・・・。
 ブランドマネジメントに関しては、商標権(文字、図形、地域団体商標)等の活用をさらに進展させるとともに、商標権、特許権、育成者権、地理的表示などの知的財産制度を組み合わせて差別化を図ることに加えて新たな機能性表示食品制度等も活用して産品の特徴を際立たせブランド力を向上することが重要である。・・・・・・。
 ・・・・・・。
 また、いわゆる健康食品の市場規模が拡大する中、新たな機能性表示食品制度を契機として、機能性食材の産業的展開を積極的に進めることができるよう、研究開発の進展とビジネスモデルとそれを支える知的財産マネジメントを連動すべきことを食品産業事業者に対して啓発する


2 知的財産の保護・活用による海外市場開拓

(1) 収益拡大を目指した知的財産の活用の推進
 今後10年で倍増が見込まれる世界の「食市場」の戦略的な獲得に向け、①世界の料理界で日本食材の活用促進(Made FROM Japan)、②日本の「食文化・食産業」の海外展開(Made BY Japan)、③日本の農林水産物・食品の輸出(Made IN Japan)の取組を官民連携により一体的に推進するさらに海外からのロイヤルティ収入の拡大を目指した知的財産権等の活用方策の普及啓発を推進する。
 ・・・・(略)・・。


(2) 第三国を経由する模倣品の顕在化及びこれを踏まえた対策
 (略)


(3) 地名の商標登録への対策
 (略)

3 国際標準への戦略的対応
(1) 標準等を活用した信頼性の向上
 (略)

(2) 国際的に通用する規格の策定及び国際規格化の推進
 (略)


4 伝統や地域ブランド等を活かした新事業の創出

(1)地理的表示保護制度の活用によるブランド化の促進
 新たに導入される地理的表示保護制度について、制度の周知を徹底するとともに、地域のブランド戦略に応じた商標制度との選択・組合せなどの活用方法の紹介により、制度の活用を促進する。
・・・・・・。・・・・・・。
 さらに、海外市場においては、地理的表示マークを活用して、日本の真正な特産品であることを認識してもらうとともに、地理的表示保護制度を導入している国との間で適切な保護に向けた枠組みづくりを進めることにより輸出促進に向けた環境整備を実施する。


(2)伝統野菜等地域食材を活用した日本食・食文化の普及
 (略)


(3)景観、伝統文化等の地域資源の活用
 (略)


(4)家畜の遺伝資源の保護対策及び育種改良の促進
 ・・・・・・。・・・・・。
 ・・・・・・。また「和牛」の表示については、国産同様、輸入牛、肉についても、消費者にわかりやすい表示が行われるよう、食肉販売事業者等による、ガイドライン等を踏まえた自主的な取組を促す。さらに、海外においては、外国産和牛に対抗するため、和牛統一マークを活用し、日本産和牛のブランド化を推進する。


5 ICTによる農林水産業の知の抽出と財産化、及びその活用による新事業の創出
(1)農林水産分野におけるICT活用の拡大及び促進

 ・・・・・・。
 熟練農家の経験に基づく技術やノウハウ(匠の技)については、ICTによるデータ化・集積化、解析を行い、その成果を農業者にフィードバックするとともに、新規就農者等への技術・ノウハウの円滑な継承のための手法として、その活用を推進する。
 ・・・・(略)・・。


(2)農業生産に係るデータの流出等への予防的対応の推進
 農林水産分野におけるICT活用の拡大及び促進を図る一方で、現在、農業生産に係るデータの知的財産上の取扱いについて適切なルールが設定されておらず、農業分野におけるICTの普及に支障が生じる懸念があるため、ICTの導入によって得られたデータについては、適切な保護のあり方を検討する必要がある。・・・・・。
 ・・・。農業分野へのICTの導入によって生じたデータの知的財産上の取扱いに関するガイドラインを策定し、その普及啓発を推進する。


6 種苗産業の競争力の強化

 植物新品種については、品種登録審査の国際調和と着実な推進を行い、権利の保護を強化して、権利者の正当な利益を守ることにより、新品種の開発の促進と国内農業・種苗産業の発展に資するものである。
 特に、農産物や種苗について東アジア等の海外への輸出や直接投資を促進するに当たっては、相手国の品種保護制度のレベルアップや審査協力を推進することが重要であり、こうした取組を強化する必要がある。
 また、種苗法において、原則として育成者権の効力が及ばないとされる農業者による種苗の自家増殖について、植物の種類ごとに生産現場や種苗業界の実態を調査した上で、自家増殖に育成者権の効力が及ぶ植物範囲の拡大について検討する。
 さらに、近年、例えば病害虫抵抗性や機能性等の特性を備えた植物新品種について、その作出方法を含め特許で権利化する等の動きがあることを踏まえ、種苗産業の競争力強化に係る検討を加速する。


(1)植物新品種の保護強化
 ① 品種登録審査の国際調和と着実な推進

  ・・・・。・・・・・・・。
 また、①近年増加傾向にある新規植物、我が国農林水産物の国際競争力の強化やブランド化に資する新しい特性(高温耐性、日持ち性等)等に対応する審査基準の作成、②・・・を着実に推進する。


 ② 権利侵害対策の強化
  ア 権利侵害対策支援業務の充実強化

 (略)


  イ DNA品種識別技術等の開発
 (略)


  ウ 水際取締制度の活用促進
 (略)


  ③ 東アジア植物品種保護フォーラムの積極的な推進
 (略)


④ 品種保護制度運用の国際標準化の推進
 (略)


(2) 種苗の安定供給体制の確立及び海外の遺伝資源の確保

  ① 種苗の安定供給体制の確立
 優良な種苗について、知的財産の保護を適切に図りつつ、それぞれの作物の状況に応じて安定供給を図ることが重要である。
 品種開発の場面においては、画期的な品種や、海外の市場も視野に据えた強みのある品種が求められていることから、ゲノム情報の解読、DNAマーカー選抜育種技術やゲノム編集技術、オミクス解析技術等を組み合わせた新たな育種技術の開発を推進する。
 我が国の野菜等の種苗生産は、個々の事業規模は小さく多様な主体が共存する種苗企業が担っており、国内での隔離ほ場の確保が難しいことや種苗生産者の高齢化等により体制が弱体化している。このため、遺伝資源の確保の困難化や育種競争の激化、事業のグローバル化など共通の問題の解決を可能とする総合的な取組体制の構築に向けて、新品種の育種力や高品質種苗の生産基盤を強化する等の必要な環境整備を推進する。特に、ビジネスのバリューチェーンの全てを囲い込もうとする海外バイオメジャーの技術動向を注視し、それへの対抗策を検討する。
 ・・・・・・。・・。


  ② 海外の遺伝資源の確保

7 研究開発における戦略的な知的財産マネジメントの推進
 今後の研究開発の推進に当たっては「農林水産業の現場等で活用されて、こその研究成果」であるとの基本的な考え方の下、研究成果を誰に活用してもらうのが適当か、活用する側にどのような形で知的財産を渡すのが適当かなど、商品化・事業化に有効な知的財産戦略を研究開発の企画・立案段階から描き、研究開発を効果的・効率的に推進する。
 また、研究成果の活用に当たっては、発明時における権利化・秘匿化・公知化や、権利化後の特許等の開放あるいは独占的な実施許諾等の多様な選択肢を視野に入れ、事業の成功を通じた社会還元を加速化する観点から最も適切な方法が採用されるよう、各研究機関における知的財産マネジメントの見直しを指導・支援する。
 ・・・・(略)・・。


8 知的財産戦略に関する啓発及び人材の育成
(1) 農林水産分野の知的財産の保護及び活用に関する啓発の推進
 (略)


(2) 人材の育成
 (略)


第Ⅴ 戦略の推進方策
 (略)

以上

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