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2016年11月

2016年11月26日 (土)

【雑】 秋の深まりと、紅葉

先日は東京に11月なのに初雪が降り、驚きましたが、雪の降った日を過ぎてから急に寒くなってきました。

最近は(ここ数年)、裁判所には、訴訟手続の関係で月に1~3回くらいのペースで行っていますが、昨日あった裁判期日の手続は通常とはだいぶ異なるもので、自分としても初めてのことが多い(口頭弁論期日)手続きでした。緊張しましたが、とても良い、そして得難い経験になりました。

終了後、裁判所から事務所まで、代理人チームでのんびり歩いて帰ることになり、途中通った日比谷公園で撮影したのがこの写真です。
 

Hibiyapark161124

 
急に寒くなったせいでしょうか、紅葉の様子がとてもきれいで印象的でした。写真にはないですが銀杏の黄色もとてもきれいでした。(公園内では、写真撮影している人がたくさんいました)。

以上

2016年11月24日 (木)

交配等の育種方法により得られる植物と、「不可能・非実際的事情」(審決例より)

今日(11/24)は、写真のように雪が降っています。11月に東京に初雪が降るのは54年ぶりということだそうです。

Hikaku2016

(写真の左が今日の写真で雪が降っています。左の写真は数日前の秋晴れの様子です)。

今回は、「交配等の育種方法により得られる植物」と、プロダクト・バイ・プロセス・クレームの扱いについて、特許審決例での判断を参考に、確認していきたいと思います。


[1] 「交配等の育種方法により得られる植物」に関するクレーム

交配などの手段によって新たな植物品種について、特許化しようとすると、その植物品種自体をクレーム(特許請求の範囲)に記載したい場合、クレームの記載は、「交配等の育種方法により得られる植物」といった形式にならざるを得ない、といったことがしばしば起こるかと思います。

交配等の育種方法により得られる植物に関する発明のクレームは、プロダクト・バイ・プロセス・クレーム(物の発明についての請求項にその物の製造方法が記載されている場合)になります。


[2]プロダクト・バイ・プロセス・クレームと、審査におけるその取扱い

現在は、特許庁における審査においては、プロダクト・バイ・プロセス・クレームが記載されている場合、昨年2015年6月5日に言い渡された最高裁判決(平成24年(受)1204号、同2658号)の影響もあり、審査官が「不可能・非実際的事情」があると判断できるときを除き、当該物の発明は不明確(特許法第36条第6項第2項違反)であるという拒絶理由を通知されることになっています。

ここで、「不可能・非実際的事情」とは、出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的でないという事情をいうとされています。

したがって、プロダクト・バイ・プロセスの形式で記載された発明について、「不可能・非実際的事情」があると判断されれば、発明不明確(特許法第36条第6項第2項違反)には該当しないということになります(この点について明確に反論できれば、拒絶理由も解消することになります)。

そこで問題となるのが、「不可能・非実際的事情」があると判断されるのはどのような場合か、ということになります。

この点は、「審査ハンドブック」(特許庁)の2205項に、「物の発明についての請求項にその物の製造方法が記載されている場合の審査における「不可能・非実際的事情」についての判断」として、具体的に記載されています。

今回問題にしている「交配等の育種方法により得られる植物」がどう扱われるのか、について、今年9月末にその具体例として、審査ハンドブックの2205項に、今回ご紹介する審決が加えられましたので(ハンドブックには審決の詳細はありませんので)、ここで確認していきたいと思います。


[3]審決例


 (a) 事件の表示


 出願番号:  特願2009-163308号(特開2011-15648号公報)
 審判番号:  不服2014-10863号
 発明の名称: 「ダウクス属植物の育種方法、およびダウクス属植物」
 審決発行日: 2016年8月26日


 (b)特許されたクレーム(抜粋)


【請求項1】
 工程1-1 受託番号FERM P-21824で特定されるダウクス属植物を、これとは異なるダウクス属植物である黒田五寸と交配させ、次世代を得る工程、
 工程1-2 該次世代を、その根部の肩部分が地上に露出するように栽培する工程、及び
 工程1-3 栽培後の該次世代から、前記露出部分の着色が少ない個体を選抜する工程
を有し、
 さらに、工程1-3で選抜された個体から採種して得られた次世代の栽培及び選抜を繰り返すことによって、前記特徴を固定することを特徴とする、栽培中、根部の肩部分が地上に露出しても、該露出部分が着色し難いダウクス属植物の育種方法。

【請求項2】 (省略)


【請求項3】
 受託番号FERM P-21824で特定されるダウクス属植物とこれとは異なるダウクス属植物である黒田五寸との交配によって次世代を得、
 該次世代を、その根部の肩部分が地上に露出するように栽培し、栽培後の次世代から、前記露出部分の着色が少ない個体を選抜し、さらに、該選抜された個体から採種して得られた次世代の栽培及び選抜を繰り返すことによって得られる、
 栽培中に根部の肩部分が地上に露出しても、該露出部分が着色し難い特徴を備えるダウクス属植物


【請求項4】
 受託番号FERM P-21824で特定されるダウクス属植物と、これとは異なるダウクス属植物である黒田五寸との交配によって得られる、
 栽培中、根部の肩部分が地上に露出しても、該露出部分が着色し難いダウクス属植物。

【請求項5】
 受託番号FERM P-21824で特定されるダウクス属植物とこれとは異なるダウクス属植物である黒田五寸と交配させて次世代を得、該次世代を、その根部の肩部分が地上に露出するように栽培し、栽培後の次世代から、前記露出部分の着色が少ない個体を選抜し、さらに、該選抜された個体から採種して得られた次世代の栽培及び選抜を繰り返すことによって得られ、
 栽培中に根部の肩部分が地上に露出しても、該露出部分が着色し難い特徴を備えるダウクス属植物を、
 これとは異なるダウクス属植物と交配させて次世代を得、該次世代を、その根部の肩部分が地上に露出するように栽培し、栽培後の次世代から、前記露出部分の着色が少ない個体を選抜し、さらに、該選抜された個体から採種して得られた次世代の栽培及び選抜を繰り返すことによって得られる、
 栽培中に根部の肩部分が地上に露出しても、該露出部分が着色し難い特徴を備えるダウクス属植物。


【請求項6】
 受託番号FERM P-21824で特定されるダウクス属植物と、これとは異なるダウクス属植物である黒田五寸との交配によって得られ、かつ栽培中、根部の肩部分が地上に露出しても、該露出部分が着色し難いダウクス属植物と、
 これとは異なるダウクス属植物との交配によって得られる、
 栽培中、根部の肩部分が地上に露出しても、該露出部分が着色し難いダウクス属植物。


【請求項7】
 受託番号FERM P-21824で特定されるダウクス属植物。


【請求項8】
 請求項3〜7のいずれか1つに記載のダウクス属植物の一部。


【請求項9】 (省略/採種方法クレーム)

【請求項10】
 受託番号FERM P-21824で特定されるダウクス属植物とこれとは異なるダウクス属植物である黒田五寸とを交配させて次世代を得、該次世代を、その根部の肩部分が地上に露出するように栽培し、栽培後の次世代から、前記露出部分の着色が少ない個体を選抜し、さらに、該選抜された個体から採種して得られた次世代の栽培及び選抜を繰り返すことによって得られ、
 栽培中に根部の肩部分が地上に露出しても、該露出部分が着色し難い特徴を備えるダウクス属植物を、
 これとは異なるダウクス属植物と交配させて次世代を得、該次世代を、その根部の肩部分が地上に露出するように栽培し、栽培後の次世代から、前記露出部分の着色が少ない個体を選抜し、さらに、該選抜された個体から採種して得られた次世代の栽培及び選抜を繰り返すことによって得られ、
 栽培中に根部の肩部分が地上に露出しても、該露出部分が着色し難い特徴を備えるダウクス属植物を、雄性不稔のダウクス属植物と交配させて得られる、雑種第一代のダウクス属植物の種子。

【請求項11】
 請求項10に記載のダウクス属植物の種子の栽培によって得られたダウクス属植物又はその一部。



 (c)審決(抜粋)

3 拒絶理由2(特許法第36条第6項第2号違反)について
 事案に鑑み、まず、請求項4について検討する。
 拒絶理由2に対して、請求人は、植物交配種の遺伝子を解析することは膨大な時間と労力を要するうえ、たとえ解析したとしても、「栽培中、根部の肩部分が地上に露出しても、該露出部分が着色し難い」という特性には複数種類の遺伝子が関与していることが想定され、出願時において該遺伝子を特定することは困難を極めることであったから、請求項4記載の「ダウクス属植物」をその構造又は特性により直接特定することには不可能・非実際的事情が存在する旨主張する。
 上記主張について検討するに、植物の交配育種の技術分野においては、親系統を交配して得た後代の中から選抜された特定の性質を示す個体をさらに交配し、当該性質を遺伝的に固定するのが常套手段であるところ、当該性質の基になる遺伝子を特定するには、多数の交配種それぞれの遺伝子を解析するという、膨大な時間及び労力が必要であると認められる。そのうえ、植物の特性には複数種類の遺伝子が関与していることが通常であり、本願発明のように、親系統の両方が所定の性質を有していない場合にはなおさら複数遺伝子間の複雑な相互関係が想定され、その解析には大きな困難性が予測される。よって、請求人が主張する上記事情は、出願時において物の構造を解析することが技術的に不可能であった場合に該当し、最判平成27年6月5日 平成24年(受)第1204号および同2658号に判示された「不可能・非実際的事情」が存在すると認められ、請求項4に係る発明は特許法第36条第6項第2号にいう「発明が明確であること」という要件に適合するといえる
 また、同様の理由から、請求項3、5、6、8、10及び11に係る発明も「発明が明確であること」という要件に適合するといえる。
 したがって、本願の特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第6項第2号の要件に適合すると認められる。」


【コメント】

・交配等による育種方法により得られた植物については、審決の判断で示されたような観点は当てはまることが多いと思われるので、同様の発明を権利化する際に、「審決の判断」はとても参考になりそう。

・特許庁から、「交配等による育種方法により得られた植物」について、プロダクト・バイ・プロセス・クレームとして扱ってくれることが(一具体例ではあっても)明確に示されたことは、今後の実務において一つの安心材料になりうる。

・ただし、出願時において植物に「不可能・非実際的事情」があったことの主張は、育種技術の場合、「再現性」、「反復可能性」の問題を含む実施可能要件(特許法第36条第4項第1号違反)の方に問題が生じかねないので、慎重に(熟考して)主張する必要がありそう。
(なお、最後の点は、この審決でも別途指摘されているところなので、機会があればブログでもとりあつかいたいと思います)。

<参考>
●特許庁HP、「プロダクト・バイ・プロセス・クレームに関する審査の取扱いについて」
https://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/product_process_C151125.htm

●特許庁HP、審査ハンドブックの「2205」
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/handbook_shinsa_h27/02.pdf#page=32

以上

2016年11月18日 (金)

知財高裁 「新しい大合議事件の指定について」

久しぶりの更新で申し訳ありません。

今回は備忘用として、情報アップのみで失礼します。


● 知財高裁HPより

  「平成28年11月17日  新しい大合議事件の指定について」

   http://www.ip.courts.go.jp/


朝日新聞HP,  2016年11月18日
  「抗がん剤の特許めぐり「大合議」で判断へ 知財高裁」

 http://www.asahi.com/articles/ASJCL2JS3JCLUBQU004.html


だいぶ更新が滞っていますが、更新を近く再開していきたいと思います。

以上

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